第1章 出会い

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それから、ワイワイと他愛もない話をして盛り上がる。 歯が浮くようなセリフで持ち上げられるけど、そんなの誰にでも言うリップサービスだと知っているから、愛想笑いで返す。 すると。 「お~駆! 久しぶり!」 何の前触れもなく、私の前に座っていた純が急に席を立って右手を挙げた。 一斉にみんなその視線の先を見る。 すると、その先にはスーツ姿の男性が1人立っていた。 「なにこれ」 細身のスーツ姿の彼が私の後ろで仁王立ちしている。 ひどく不満そうな顔で。 「高校の時の後輩とバッタリ会って、一緒に飲む事になったんだよ」 酷くご機嫌な純が、駆と呼ばれる彼の横まで行き肩を組んでいる。 そして、今にも帰りそうな彼を強引にも座らせた。 さっきの癒し系男子が丁度席を外していたので、必然的に空いていた私の横に。 ふんわりと香る香水の香り。 なんだろ。ブルガリかな。
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