黒い影

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真っ白の紙の真ん中に書かれた、パソコン打ちの文字を見つめる。 まるで、ドラマの中にあるような光景だと思いながら息を止めた。 『昨日のパジャマ可愛かったね。新しく買ったの?』 その文面に背筋が凍る。 確かに昨日、新しく買ったパジャマを着た。 でも、なんで知ってるの? もちろん、その姿で外には出ていない。 ドクドクと心臓が煩い。 最悪の妄想が広がっていく。 誰かに―――見られ、てる? そう思うと、一気に足が震えた。 怖い。 真っ先にその感情が浮かんだ。 慌てて部屋の中に飛び込んで、荒い息を整える。 シンと静まり返った部屋の中は、もちろん私以外誰もいない。 当たり前の事なのに、一気に不安な気持ちが湧き上がってきて慌てて携帯を取り出した。 とりあえず、誰かの声を聞きたい。 乱れた心を落ち着かせたい。 そう思って、おぼつかない手で電話をかけた。
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