所詮大人も子供 ~episode4~

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昼間のアレーー…。 というと、『アレ』だよね。 でも――。 「アレって?」 悪足掻きのつもりで、しらばっくれてみる。 そんな往生際の悪い私の顔を見て、いい度胸だと言わんばかりに微笑んだ櫻井さん。 更に私の足の間に片足を捻じ込んで、間合いを詰めてきた。 「可愛い後輩から慕われているようだな」 「――」 「いい先輩だな」 「えっと……」 「職場のみならず、プライベートでもお世話してやるとは」 じっと私の顔を見つめる、獲物を追い詰めるような瞳。 ゴクリと生唾を飲んだ私を、ジリジリと追い込んでいく。 ヤバイ。と思いつつも、胸が妙に騒ぐ。 微かに香る香水と煙草の香りが、麻薬のように理性を壊していく。 こんな状況なのにドキドキする。 いや、こんな状況だからか。
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