所詮大人も子供 ~episode4~

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「あぁっ――んんっ」 我慢できない声が、静かなフロアに響く。 それでも、必死に唇を噛んで我慢していると。 「そんなに噛むな。唇が切れる」 艶かしいほど濡れた唇を、真っ赤な舌がペロリと這う。 上目使いで下から私の顔を見上げてそう言った櫻井さんに、恥ずかしさで死にそうになる。 「大丈夫だ。もうここに誰もいない」 「――っ」 「声、我慢しなくていい」 そして、余裕な表情でそう言って、あろう事か再び愛撫を始めた。 あまりの快感に、自分の体が制御出来なくなる。 打ち震える度に、頭の中が真っ白になる。 「んっ」 水気を帯びた音を指で奏でながら、テーブルに横たわった私にキスをする櫻井さん。 イヤラシイ音のする中で、何度も私は頂点へと導かれる。 「――駆っ――もぅ...…ダメっ」 「いいよ、何回でも」 一気に早くなった手の動きに、私の体は弓の様にしなる。 もう自分の体が自分の体じゃないみたいで、言う事を聞かない。 熱い息を吐く私を見つめるのは、艶かしい表情の櫻井さん。 いつの間にかスーツの上着を脱ぎ捨てて、ワイシャツ姿になっていた。 「――ハァハァ」 空気を求めて、お腹が大きく上下する私を上から見下ろす櫻井さん。 その瞳をじっと見つめて、コクンと小さく頷いた。 「瑠香」 その言葉を合図に、ゆっくりと温かいモノが入ってくる。 それと同時に、ギシギシと揺れるテーブル。 額に汗を光らす櫻井さんは、乱暴に首にかかっているネクタイを外し、床に放り投げた。 「あぁん――やぁっ」 振り落とされない様に、テーブルにしがみつく。 イヤラシイ音がフロアに響く。 あんなに誰かに見られるかもしれないと思っていた不安は、いつの間にか消えていた。
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