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ざ、と音がした。足元の小石が踏まれた音だ。
おれとシゲは顔を見合わせ、そろって振り返る。
「なに話してるかと思えば、人がいないのをいいことにずいぶん好き勝手言いやがる」
「……リッカ」
声に出したのはシゲだった。おれは、ただリッカを見つめていた。
「勝手に殺すな。オレは生きてるぞ」
「リッカ……本物?」
「わっ」
おれはリッカに抱きついた。
信じられなかったのだ。リッカのいない十四日間はおそろしいほどつらくて長かった。
「おい、離れろ。苦しいだろ。ってかなんでシゲがいるんだ」
シゲが嘆息した。
「こっちが聞きたいよ。行方不明になったって聞かされて、散々心配した瞬間に帰ってくるとか、どうなってるっていうんだ」
「色々あったんだよ」
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