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久々に君とさしで飲むことになった。
今宵、悪魔はまことしやかに囁く。
ーーーー酔った勢いでいけと。ーーーー
続いて天使も囁く。
ーーキスしたってバチは当たらないって。ーー
僕の天使と悪魔は仲良しすぎて天使なのに囁きは悪魔寄り。良心は悪魔寄りらしい。
それでも過激な事は理性が勝ち誇っているので今のところ大丈夫だがこれからはわからない。
なるべくタガを外さないように僕はほとんどお酒を飲まない。飲むフリのためノンアルコール注文はデフォだ。
今日も今日とてノンアルコールを注文。
君は僕が呑んでないって知らないだろう。
しかし、今夜はどういう事か…。
やらかしてしまったようだ。
ノンアルコールだと思って飲んだ飲み物はしっかりとアルコールが入っていて、空きっ腹に思いっきり飲んでしまったのがいけなかったのか、酔が回るのは早かった。
酔いが回ってくると歯止めが効かなくて、君を口説き始めてしまっていた。
つい、いつもの感じで君の頬に手を当て撫でまわす。そしていつもならしない行動に出ていた。
カクテルで濡れた唇に親指を這わせて
「キスしていい?」
いつもなら絶対言わない台詞が口から溢れた。
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