0人が本棚に入れています
本棚に追加
目を白黒させるふうがとても可愛くて、答えを聞かないまま顔を近付け軽くその唇に口付けを落とした。
思っていたとおり甘い。
もっとと思う気持ちともう止めないと思う気持ちとがせめぎ合いあともう少しと落ち着いた。
個室で油断していたのもあった。
もう少し君の唇を味わいたくて、軽くからどんどん深くなるキス。
時折水音が混じり、薄く開いた唇に高揚した気持ちが募り舌を捩じ込み君の舌を絡め取る。
逃げようとする舌を執拗に追いかけ絡めて吸い上げる。
「ンッ…んんぅ。」
甘い声が洩れた事で我に返り唇をはなした。
「あ。ご、ごめん。我を忘れた。こんなつもりじゃなかったんだ…。」
ヤバイ。これじゃあヘタな言い訳だ。
「えと、了承なしでキスしてごめんって言いたかったんだ!」
「び、ビックリしただけだから! 謝らなくてもいいから!犬に噛まれたって思っとくし!」
「いや、なんかソレはそれで傷付くわ。」
「だって!」
君の手をそっと握りしめ、
「無かったことにだけはしないで欲しい。僕は君の事好きだから。ずっと好きなんだ。」
台詞を吐きながら手の甲にキスを落とす。
チュッというリップ音が耳に付く。
つ、ついに言ってしまった。ほぼ勢いだけで…。
なんて無計画!
酒の勢いで言うってどうよ。
犬に噛まれたとか言われるし…。
若干凹むわ。
いや、まじで。
最初のコメントを投稿しよう!