第一章 君への想い

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君が好きだ。 いつも離れているから辛い。 誰よりも君を好きで、誰よりも君に触れていたい。 だけど、それが叶わぬことは自分がよくわかっている 。 自分が選んだこの職は人に夢を与える歌手だ。 普通の恋人なら当たり前のようにできることも、堂々とできない職は夢だったのに今では辛い。 逢いたい時に君に逢えない。 抱きしめたい時に君を抱きしめられない。 これが自分が選んだ幸せなのか? 好きな子一人も守れないこの職が憎くなるときもある。 夢を追いかけている自分。 “私は大丈夫だから”と背中を押してくれる君。 本当は誰よりも愛しているのに、 誰よりも我慢している君を、すぐに抱きしめてあげられない。 いつになったら君と手をつないで、一緒に買い物して、堂々と街を歩けるのか。 こんなことをしてるうちに 君に新しく好きな人ができて 、僕は君を手放すことができるのか? 今のこの感情でさえも自分で制御できないのに。
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