第二章 パン

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第二章 パン

「明日の朝ごはんのパン買ってる、なう」 君からメールが届いた。 僕はパンが羨ましい 。 朝ごはん用に君がコンビニでパンを買った。 僕はパンが羨ましい。 僕よりも長く君と一緒にいられるから。 明日の朝まで君と一緒にいられるパンに嫉妬している。 僕は君とそんなに一緒にいられる時間はないのだから。 パンになりたい。 僕はパンになりたい。 「 君のパンになりたい」 そんな不思議なメールを送ったら君は驚くだろうか。 僕にとっては不思議なことではない。 パンになればずっと一緒にいられるから。 病的な考え方かもしれないけど、そのぐらい君と一緒にいられない時間が辛いんだ。 「 パンになってもいいですか?」 君に送ったメールが、そんな内容だったら、君はどうするだろうか? ドキドキしながら送ってみた。
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