早瀬拓海

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 泣き声を上げて身もだえている。構わずに、腰を振る。俺が動くたびに、悠羽は声を上げた。男の声だ。つかんでいる腰も、男の骨ばった硬い体。繋がった部分のすぐ上に、睾丸のふくらみ。打ちつけるたびにそれが震えた。  これは男だ。  吉岡が、抱いた男。  どうして。なぜ。  まったくもって不可解だった。  ただ、ついさっき、吉岡が抱いた体だと思うと、妙な高揚感はあった。  この感情はなんだ?  謎は深まるばかりだ。 〈立花悠羽編へつづく〉
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