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隣で寝転んでいたスガちゃんが、不服そうな声色で言って、鼻を鳴らす。
「だって、ガリガリだし、がり勉だし」
「悪かったな」
ごつん、と頭をぶつけてくる。狭いシングルベッドに二人で体を寄せ合って、布団にくるまって、ふざけあう。
なんだかすごく、心が満たされている。
スガちゃんの体温が、心地いい。
脚を絡ませて、おでこをくっつけて、笑い合う。
ずっと、こいつと、こうしていたい。
幸福に酔いしれて、目を閉じる。
〈おわり〉
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