先攻:美晴

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 美晴の濡れた唇を見ているだけで、春臣の下半身に再び熱が集まっていく。こんなことをされること自体、はじめてだった。 「わ、すぐおっきくなる。ふふ。若いね」  美晴は春臣のそれが元気を取り戻したのを見て、すぐさま機嫌を直して笑顔になる。先ほど手に吐き出した白濁を塗りつけ竿をぬるぬると上下に扱かれれば、春臣はもう何も言えなかった。 (山口さんが、こんなにエロいなんて……)  衝撃と快感がないまぜになり、春臣は自分の中の衝動を抑えるのに必死だった。このまま上司でもある美晴と一線を越えてしまっても良いのかどうか、真面目な春臣はここにきても尻込みしていた。 「私、春臣くんのこと、好きよ。年下だけど真面目で、一所懸命で、そんでもって巨根とか最強」  最後の一言がアレだったが、春臣は美晴のそんな告白に胸を熱くする。 「……ね、だからさ。そのおっきいの、ちょうだい」  春臣はその瞬間、生まれて初めて理性がぷつりと切れる音を聞いた気がした。
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