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それは、こういう会話だったらしい。
――なあなあ、坂木のアレ、見たことある?
――……ああ、アレ!
――トイレでこないだ一緒になった時たまたま見ちゃったんだけど、でかくない!?
――でかいでかい! 興奮してなくてあの大きさだったら、勃ったらどうなるんだろ。
そうしてその男性社員たちは美晴が聞いていることにも気づかないまま、通り過ぎていったという。
(だ、誰だ。そんなこと言ったのは……!)
憤りを感じながらも、春臣は美晴の言葉の続きを待った。
「ね、春臣くんの、おっきいってホントなの?」
春臣は破壊力の大きすぎるその言葉に愕然として、言葉を失った。まさか美晴の口からそんな卑猥な言葉が紡がれるとは思いもしなかった。
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