第1章 白岩時次、47歳独身

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白岩時次は、47歳になっても。 なお独身のままだった。 結婚することを、ずっと夢見ては婚活を重ねた。 自分にとって、どんな人が自分に合うのか? ずっと模索してた。自己分析も、繰り返す。 しかし、結局自分の理想に合わないと気が進まない。 自己分析しても、役に立たない。結局自分が納得しないと、気が済まないのだ。 だって、俺が必死で働いて、コツコツ貯めて稼いだお金を預けるわけだ。 だって、預金通帳を渡すんだぞ?慎重になってなるだろう? まず、無駄遣いが派手そうな女はダメだし、信用できる女じゃないとな・・。 また、専業主婦当たり前願望の女とか、うちの親が反対しそうな育ちの悪い女とか。 料理とかしたことないような、自立してない痛い女。この辺りは、NGだな。 まず。相手の事をよく知らないと。そのためには、しばらく付き合わないと行けないし。 付き合っても、その時間が無駄になってはいけない。 特に、30過ぎたあたりから慎重になるよね。 付き合う人とは、皆結婚意識しないとって思うし。 とりあえずとか、まず付き合えないよね。 でも、そうやって考えると。 ちょっとでも、嫌なことあると「あー、無理かも」とか思ってしまう。 恋人が出来るって難しい。 焦り過ぎてもいけないし。かといって、余裕過ぎても行けない。 そんなこんなで。 なんと、47歳になるまで彼女無しのまま生きてしまった。 結婚相談所に登録してみたが、(それも、一番安いところを調べつくして登録) 無駄に金ばかり取られて、 しかも売れ残りの高望み女ばかり進められて。 なんかもう嫌になる。 どんだけ金を貯めても、 そのお金をタイミングよくつかえなければ、お金の価値も減ってゆくのだ。 難しいもんだ。
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