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雄造は、それを確認してから雪に声をかける。
「雪。雪はなぜ、さっき殺すなと言ったんだ?」
縛られたままの雪が答える。
「……例え、どんな理由があっても父上と母上が愛した領地の人々だ。娘の私がなぜ、命を奪うことが出来る?」
それを聞いて雄造は微笑む。
「お前ら、よく聞け!俺らは津上屋を滅ぼしてくる!津上屋は、広臣様を殺して、この地の地主気取りだが、津上屋を滅ぼしたとき、この地を雪が治めるってのはどうだ?異論がなけれぱ、お前らは俺らが守る!」
「雪様が……?俺らにとっちゃ、ありがたい話だが勝てるのか?」
「勝てる!雪を慕っているのは、お前らだけじゃねぇ!俺も、広臣様の家臣だったものもいる!津上屋なんかに負けねぇよ!」
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