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そんな時、ふたりは山道と日の入りの読みが甘くて真っ暗な山の中に取り残されてしまう。その時、何かの古い結界らしきものがしつらえられていたのだが、そこを破ってしまう。
真っ暗になってしまっては動かない方がいいと狩野が用意していたツェルト(テント)を組んでやり過ごそうとする。
ところが、月は出ていたはずなのにいつの間にかまったく見えず、真の闇に包まれる。そこに「何か」が来る。動物かと思ったが、何か違う。狩野が襲われた、と思いパニックになる山田。
翌朝になって山田が意識を取り戻すと、狩野がいない。大変なことになったと青くなったところで何事もなかったかのように狩野が戻ってくる。
しかしどこか様子がおかしい。
その後、心配していた南野のところで無事戻ってきたのを祝ってジビエ料理を出してくれる。ところが、それを食べた狩野が自分がシカになったようなセリフを言い出す。人間が仕掛けた罠をどう見破ったとか、森がどんな状態になっているのか、実際に山を駆け回っていないとわからないことばかりだ。
つまり、食べられた動物の意識が狩野にとりついて人間をなじったりしているのだ。
山田も南野もびっくりする。
食べた動物、たとえばイノシシを食べたらイノシシの意識になり、シカだったらシカの意識になるという法則があるようだ。
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