41人が本棚に入れています
本棚に追加
布巾を持ち上げてみると、野菜を中心にして薄く開いたラビ肉を巻き、こんがり焼いたものが乗っていた。
「旨そう!」
「ありがとうございます。頂きます」
「さて、私はベルさんの世話でもして来るかねぇ」
マギーは腕捲りをしながら、病室に向かった。
「直ぐ食べたいところだが、昼を食べたばかりだし・・・・。これは夕飯だな。ローラ、ボックスに入れておいて」
「はい!」
皿を移し替え、ローラのボックスに収納する。マギーの皿を洗い、布巾で拭き終わると、そこにイーゴが真っ赤なリンゴを数個乗せる。
「今日の森の戦利品。沢山あるから、シルビアさんにもあげて、残りは俺らのオヤツな」
「良く熟してて、美味しそうですね」
「あの森は豊かな森だな」
「通称実りの森ですから」
マギーが病室から出て来た。
「日に日に顔色が良くなるねぇ。いい男が近くに居ると、治る病気なのかねぇ?」
ローラとイーゴは顔を見合わせて苦笑する。
「イーゴさんが持って来てくれた薬と、相性が良かったみたいです」
「そうかい、何はともあれ、元気になれそうで良かったねぇ」
「はい!あの、マギーさん、これ、イーゴさんから」
最初のコメントを投稿しよう!