怖い日

1/3
前へ
/21ページ
次へ

怖い日

「クゥーン、クゥーン。」  今日は朝からとっても変な日だ。パパさんは、仕事に行く前に僕の頭をなでながら、 「今日は我慢しろよ。お利口さんでいるんだよ。」言ってる意味が分かりません。  ママさんは、 「つよしが、幼稚園から帰ってきた後に一緒に行きましょうね。ちょっと痛いけど我慢してね。」また、また言ってる意味が分かりません。  何か嫌な予感がする。我慢しろ?ちょっと痛い?今までパパさんやママさんの言うことを聞いてきたけど、今日は大丈夫かなあ。朝から、首に輪っかもつけられたし。どこかへ行くのかなあ。誰かに預けられるのかなあ。また、箱に入れられることはないと思うけど。 考えても分からないから、まあいいっか。「クゥーン」 「金太、キンちゃん、ズボンをはこうか。これならお漏らししても大丈夫。かっこいいわよ。リードもつけるわよ。」  ママさんとつよし君に連れられて、少しだけ自分で歩いて車の後ろに乗り込む。  その後は、ずっとつよし君に抱っこされている。ズボンは、少しカサカサするけど大丈夫。しばらく車で走って、目的地に到着。 「金太、着いたよ。キンタ、どうした?固まってるよ。おーい、大丈夫?」     
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加