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「……そんなこと言わないで……、あっ!」
「ホラッ! 泣けよ。もっと泣け」
刺し貫かれるようだ。これは殺意だ。私は、相田さんの目を見た。
「もうどこにも行かないっ。あなたじゃなきゃ駄目なの、嫌なのっ!」
首にかかる手の、指が食い込んだ。ああ、このまま死ぬのかも知れない。でも、本当に言いたいこと伝えられたから、悔いはない。
ググッ! と、喉の奥から発するような音が聞こえた。
彼の指が、緩んだ。動きも止まった。頭をかくり、と深く垂れた。
二人の激しい息遣いが響いた。
「……レイ」
「はい」
私は、肩を起こして、彼に口づけた。
レイ……、レイ……、レイ……。彼は繰り返す。繰り返しながら、動き出した。
私は、好き、と繰り返す。好き。相田さん、好き。好き。好き。だんだん声が上ずってきて、途切れ途切れになって、
私は頂点に達して震えた。少し遅れて彼も達した。私の中に、いっぱい彼が満ちた。
目を開けると、相田さんは、涙を流していた。小さな男の子みたいな顔だった。
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