序章

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序章

神とは何か? 誰が定義せしめた存在か、それは善か悪か。 天使とは何か? 何をもって天使と言うのか、それは純か不純か。 それらは元よりこの世界には在らず。 人の脳に存在するものであり、認める者がいなければ成り立たない不確かで曖昧なもの。 神も天使も皆人なくして語られず。 さすれば人とは何か。 それを知る者もおらずただただ推し当て続けるのみ。 この果ての真実とは作られるものであり千差万別に存在するものである。 愚かで純粋で美しい、正しきも誤ちも区別出来るものでは無く。 かの少女と男もまた同じく、善きも悪きも境なし。 善悪確するならばそれは互いの認識の中のみなり。 さてこれを読む汝もまた確する権利を有する者であり、それを咎めるは許されざる行いなり。 恐れず読み確せよ。 今この一時、汝もまた己自身の神となる。
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