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「そろそろお手紙読んでもいいかな?」
「うん、いいと思うよ。」
冬美は嬉しそうに立ち上がって、綺麗に彩られた手作りの手紙を開いた。
「今日はクマさんにお手紙を書いてきました。早速読むね。クマさんへ、もう夏休みが終わっちゃいます。今年の夏休みはいっぱい思い出ができました。それはこの桜屋敷で毎日、まりちゃんとお花の観察をしたこと、ガーベラで押し花を作ったこと、それからクマさんと楽しい時間を過ごしたことです。私にとって全部が宝物です。ありがとう。また遊びに来るからね。大好き。冬美より。と。」
冬美はティディベアを抱きしめ、泣きそうになっていた。
私はその姿を見ながら拍手していると、背後で誰かの気配を感じた。
振り向くとそこには一人の男性が立っていた。
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