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なんでレイが、三歳児と?
未波の知る辻上と幼児は、あまりにもかけ離れた世界の生き物だった。
それだけに、いきなり飛び出てきた正反対の対象に、
未波の中に、ドカンと違和感が広がる。
しかし、即座に疑問が浮かぶ中、耳には、何かが落ちた大きな物音と
「うわぁ!」という初めて聞く辻上の叫び声が同時にもたらされ、
これが現実であるということを否応なく突き付けられる。
未波は、スマホを耳に充てたまま、わずかに目を細めた。
そして、静かに電話の向こうに話しかける。
「レイ、私、そっち行こうか?」
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