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「たまには、こうやって過ごすのも悪くないね」
「そうだな」
「一久のシャツ破れているよ」
「そうだな」
「うどんとソバどっちが好き?」
「そうだな」
何を言っても上の空。いったいどうしちゃったの。
彼の前に立ち、顔を近づけてみる。
ハッとする一久。別世界から戻ってきたって感じ。
「どうした」
「それは、こっちのセリフ。どうしたの?何か、悩みでもあるの?」
一久は、ベンチの後ろに手を着いて。
「いや」
苦笑いを浮かべる。
「そろそろ戻る?」
「ああ、そうしよう」
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