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温かみのあるオレンジ色の灯が、暗い店内にぼんやり漂っている。
ほぼ客で埋め尽くされた、L字型のカウンター。
テーブル席もあり、そこも客で賑わっていた。
静かなBARを想像していたのに、賑やかな雰囲気に圧倒され、扉を開けたものの帰ろうかと。
だけど、外は雨。しかも降り出したと思ったら、叩きつけるような豪雨。
ずぶ濡れになる覚悟もなく、バーテンダーに促され、カウンター席へ着く。
飲みたい気分だった。何もかも忘れて。
だって私の心は外の天気と同じ、雨模様。いや、雷雨か。
腹立たしいやら悲しいやら、カクテルの味なんて全く分からない。
自分が、惨めな女に思えて仕方なかった。
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