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日に焼けた顔、恰幅の良い体型、お腹のでっぷり出たおじさん二人が、 私たちを指さし、ニタニタ笑っている。
「遅かったな、何やってたんだ」
「従業員の為のイベントですから、主催者は金だけ出して、遅れてくる方が、いいでしょう」
遅れてきたのは 、二度寝したのが原因。
「見えすいた言い訳すんな、一久。本当は、そこの彼女とナニしてたんだろう」
ナニって・・・。もしかして、エッチのこと?
うわぁ、なんか表現が、いかにもおじさんぽい。
「してませんよ、社長。それより、紹介しときます」
「初めまして。西村奈美です」
ぺこりと頭を軽く下げ、自己紹介。
「同業者の岩田社長と内田社長。それと内田社長の次男で洋二」
「宜しくな」
岩田社長と目が合い、私は顔を引きつらせた。袖捲りした腕は毛むくじゃら、金ピカのロレックスが厳つい。同業者だと言わなければ、危ない職業の人かと思ってしまいそう。
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