昼下がりの情事

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「あそこ、やばいらしいぞ」 岩田社長の声が風に流れて耳に届く。 洋二さんに着いて、飲み物を取りに行く間も、後ろで話をする三人が気になっていた。やばいって何が、やばいんだろう。一久の会社にも関係することなのかな。 「賑やかでしょう」 「はい、お祭りみたいですね」 洋二さんが、爽やかな笑顔を浮かべる。とても好青年に見える彼は、内田社長と似ていない。お母さん似なのかな。 「洋二さん、おいくつですか」 「一久さんの一つ下です。中学、高校の後輩なんです」 「じゃあ、私より年上ですね。敬語必要ないですよ」 「そう、じゃあ、遠慮なくタメ口きくね」
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