0人が本棚に入れています
本棚に追加
あらすじ
目覚めるとそこは屋外階段の踊り場だった。
田中好子は、派遣先で終わ充女子にランク付けされていた。
同じランクの小太りで眉毛ボウボウの紗凪を小馬鹿にしていた好子だったが、実はベンチャー企業の社長と婚約中と知り、ショックを受ける。
紗凪がキラキラ女子の仲間入りを果たし職場でぼっちになってしまった好子は、キラキラ女子たちを見返そうと、リア充代行サービスを使ってSNSにリア充っぷりをアップした。しかしキラキラ女子の華乃に嘘を見破られ、社内にバラされてしまう。
話が違うと代行サービスにクレームを付けると代表取締役と名乗る超イケメンの黒田が現れ「500万円で本物のリア充を買わないか」と持ちかけられる。
悩んだ末、好子は契約することにした。
「契約成立に乾杯」とイケメンの黒田に睡眠薬入のシャンパンを飲まされた好子は、メモと鍵を握り締めた状態でマンションの屋外階段の踊り場に横たわっていたのだった。
『住人全員が、プロのリア充スタッフです。リアリティを持たせるため、現実的な容姿、職業、性格にしています。このマンションで3ヶ月間生活すると、現実社会でのリア充技術が向上します。お部屋には生活必需品を完備しています。ただし、制約が3つあり、これを破った場合は契約解除及び違約金が発生しますのでご注意ください』
その1:マンションからの外出及び帰宅(通勤も含む)には、専用タクシーを利用する。
その2:リアリティを持たせるため、マンション内、外、全ての人(リア充スタッフも含む)に対し、弊社に関する一切の話をしないこと。
その3:1日1人以上のマンション住人(スタッフ)とコミュニケーションを取ること。
好子のマンションでの生活が始まる。
マンション住人に華やかさはなく、皆、一癖も二癖もある人ばかり。
実は、マンション住人は皆、黒田と500万円で契約を結んだ一般人だった。
最初のコメントを投稿しよう!