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 捕らわれたのは、秋良の方だったのかもしれない。  手を離しても、鳥籠から出して自由に羽ばたく事が出来るようになっても、本人の意思で飛び立つ事をせず、ただそっと傍に居てくれるたった一人。  それが幻ではないと確かめる様に、優しいその人に秋良はそっと桜の上で口付けた。  そう。それは二人を主従関係から解き放つ、合図になった。
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