119人が本棚に入れています
本棚に追加
けれど、聞かない方がいいと言われたら、余計に聞きたくなるもので。
「あたしじゃ頼りないと思うけど、よかったら聞くよ?」
「は?」
明らかに眉を寄せた翔ちゃんを見て、年下のあたしが何生意気なことを言っているんだと焦り始める。
「ご、ごめん! 翔ちゃんが何か悩んでいるなら、聞いてあげることで少しは楽になれるかなって思っただけで……。あたしが無理なら、俊ちゃんに聞いてもらってもいいと思うよ」
一気に捲し立てるようにそう言うと、翔ちゃんはふっと笑みを漏らした。
最初のコメントを投稿しよう!