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今の俺の現状はあまりよく理解が出来ない。
全くと言って言いほど話した事がないクラスメイトの下着姿を教室で見てしまい、尚且つそのクラスメイトが俺に聞きたい事があると言って来たので二人で授業をサボり、向かいあって座っている。
「それで聞きたい事なんだけど、あんた組織の見学に行くの?」
「は?」
俺は唐突に洞島から発せられた台詞が理解出来ず思わず変な声をあげてしまった。
「悪いのは私の言い方かしら?それともあんたの耳か頭?まぁ後者だろうけど。もう一回聞くわ。あんた来週の組織の見学に行くの?」
「いや別に耳も悪くなければ頭も正常だが、単に何故そんな事を聞くのかが分からなかっただけだ」
本当に親しくないクラスメイトに話す口調かと疑うぐらいの洞島の辛辣な言葉に俺は言い返した。
「あら?それは結局あんたの頭の理解力と適応能力が悪いんじゃないの?」
それでも尚、洞島は次々と挑発的な言葉を投げつけてくる。
「はぁ……あのな、別に俺はあまりそういう事は気にしないがお前の事を思って忠告しとくけど、その挑発的な口調直した方が良いぞ?」
「別にあまり人と触れ合わないから良いわよ」
俺の忠告に再び屁理屈を言う洞島。
もうこれ以上何を言っても無駄だと分かった俺は、再び溜息を吐きながら洞島の方をしっかりと見据えて先ほどの質問の答えを話す事にした。
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