10人が本棚に入れています
本棚に追加
「もう良いや。それで、俺が組織見学に行くかどうかだったよな?」
「そうよ」
「組織見学には行かないぞ」
「っ!どうして!?」
俺がはっきりと行かない事を告げると、何故か洞島は凄くびっくりして勢いよく立ち上がった。
「何でお前がそんなに焦って驚く?」
「あっ……いや……それは……」
大声で驚いたと思ったら、今度は小さい声で縮こまる洞島。
俺は困惑しか出来ず、少し探ってみることにした。
「お前、もしかして俺の事でなんか知ってるのか?」
俺は少し声を低くくして、目つきを鋭くして洞島に尋ねた。
「……」
(だんまりか……恐らくは俺の何かしらを知ってるはずなんだが、『あの事』なら口封じしないとまずいな)
「俺もお前の質問に答えたんだ。お前も黙ってないで答えろよ」
「それ……は……」
「なんだよ?」
「ーーから」
「聞こえないぞ」
小さい声のまま喋る洞島に対して俺はどんどん苛ついてきて口調を強めた。
「あんたが武術の師範代で、あんたの妹が【BattleGirl】だから!」
今度ははっきりと聞き取れたが、正直な所なんでそれを知ってるのか……そして、何故それが組織見学に行くかの有無に関係しているのかが理解出来なかった。
最初のコメントを投稿しよう!