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教室から出ると下駄箱まで行き、上履きと下履きを履き替えて校門に向かった。
俺がこの金城高校に受かり入学して今日で2年生二日目を迎えていた。
俺にはどこぞの漫画の世界の主人公の様な特徴は全くない。
身長は最近やっと170㎝を越え、髪型も前髪は目に掛かる程度で後ろ髪は学校指定のカッターシャツに掛かる程度だし、髪も染めてなく普通の黒髪だ。
成績も学年で真ん中ぐらいで、見ての通り友達一人居ない。唯一長所を言うなら、運動神経が少し良くて武術の師範代ってだけだ。
そうこう考えながら俺は家までの帰路をひたすら歩いて行き、10分ぐらい歩いた所で一軒の日本屋敷が見えて来た。その日本屋敷こそが俺の家だ。
俺は制服のズボンのポケットから家の鍵を取り出しドアを開けた。
「……ただいま」
言ったところで返事が返ってこないのは分かっているのだが、一応帰った時の挨拶をした。
俺の母親は俺を産んだ後すぐ亡くなったらしく、父親は俺が小学5年生の頃に交通事故で死んだ。
俺に兄弟姉妹は居らず頼れる親戚等も居なかった。そんな時にある人が俺の前に現れて引き取ってもらい、ここまで育ててくれた。
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