10人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は脱いだ靴を下駄箱に入れ自室へと向かい着替えを済ました後、居間にある父と母の遺影に手を合わせてから晩御飯の支度を始めた。
冷蔵庫を開けて中身を確認するとじゃが芋、人参、豚肉、玉葱が入っていたのでシチューを作ろうと思い食材を冷蔵庫から取り出して料理を始めた。
しばらく料理を続けて後は煮込むだけとなったので焦げない様に掻き混ぜていると、玄関の開ける音がして少し経ってからランドセルを背負った一人の少女が台所まで走って来た。
「龍斗ただいま!!」
「おかえり心音」
その少女……心音が俺に帰って来た事を伝えに来たので俺も心音に言葉を返した。
「聞いて聞いて! 今日ね体育の授業で駆けっこがあったんだけど、心音が一番だったんだよ!!」
「おぉ、流石心音だな! 今日の夜ご飯はシチューだから、手を洗ってうがいして着替えて来い」
「分かった!」
心音は満面の笑みで今日の出来事を話してきたので俺も心音に満面の笑みで言葉を返し、夜ご飯のメニューを告げてから手洗いうがいをしてくる様に伝えると心音は頷き、洗面台まで歩いて行った。
最初のコメントを投稿しよう!