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「ッ、いじ、わる、っ、ぁ……ンうぅっ、ぁ、はぁ、ん、もっと……はげしく、してぇ、たけお、みぃ」
「そこまで言われたら、俺も本気で応えないないとな」
鋭い突きで翻弄されていたが、颯也には猛臣がまだ手加減していることがわかっていた。余裕そうに腰を振っていたので、はやく本性を見せて欲しいと懇願する。
途端に大きな口を半開きにして舌を突きだし、今にも噛みつきそうな牙が見えた。颯也の心臓が大きくドクンと跳ねたが、肉が噛みちぎられることはなく、凶悪に笑っただけのようだ。
「ひゃぁ、っ、ぁ、ふぁ……っ、やらっ、だめ、これ……いぃ、熱いっ、ぁ、ンうぅっ!」
「颯也こそ、食いつきが激しくなった。よっぽど獣の俺が欲しかったんだな」
「そう、だ……ッ、俺、猛臣としたか、った……ンぁ、あ、すき、って言いながら、ぁ……した、かった」
じわっと涙の幕が張り、ぽろぽろと滴っていく。はじめて獣人の猛臣に抱かれた時からずっと、恋をしてはいけないと自身に言い聞かせてきた。
そんな苦労を考えず、思いのままに抱かれることの喜びを噛み締める。唇を震わせ嗚咽を漏らしていると、荒々しい猛臣の瞳と重なる。
「願いを叶えてやれて、俺も嬉しい。これからはいっぱい好きって言ってくれ。気絶するまで抱き潰すつもりだからな」
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