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俺の心に魔が差した。俺だけが不幸な目に合うのは不平等だ。俺だけが失うのは間違っている。
俺は近くの公園に向かった。閑散とした公園内には、少女が一人、ブランコに座っていた。
小さな公園。辺りは人通りが少ないせいか不気味さすら感じる。
高鳴る心臓を抑え、早足で少女の元へ向かう。ショルダーバッグに忍ばせている出刃庖丁にそっと手を伸ばした。
俺は間違っていない。俺を置いて幸せになろうとする奴らが悪いんだ。
少女の目の前まで着いた。しかし、少女は俺を無視するように黙ったまま俯いている。顔はよく見えないが、そんなことはどうでもいい。
俺は包丁を持った手を振り上げ、それを突き刺した。
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