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「だ…大丈夫? ケイ」
ベッドの上から身を乗り出してユウが心配げな目を向ける。
「大丈夫、大丈夫」
とは言ったものの、落ちた時打った腰が痛い。もう、ホントいやだ。
なにやってんだろう。
俺はなんとか起き上がると、今度は落ちないように気を付けてベッドの端に仰向けに寝転がった。そして、かなり自分的に違和感があるけど、手を胸の前で組んでみる。
なんというか、さすがにもう、ユウのほうを向く勇気はなかったから。
偶然だろうと意識的だろうと、もう手や足が触れるような事態にはなりたくなかったから。
何故って。
心臓のバクバクが治まらないからだよ。こんちくしょう。
ああ、こんな状態で俺、眠れるんだろうか。
ったく、こんなことなら夜中から課題はじめてりゃよかった。どうせ眠れないなら、夜中にやっても昼間にやっても同じだったろうに。
というのも、それは次の課題が対戦ゲームだったからだ。
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