『課題②:競争・対戦』

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 恐らくユウは体幹、つまり身体全体のバランスが良いんだろうと思う。  その証拠というかなんというか、柔軟性の勝負では俺が負けてしまった。真っ直ぐ立って床に手が届くかっていう、体力測定でよくやるやつだ。  ってかこんなのまで勝負にはいるんだと思ったら、ちょっと面白くて、やりながら二人して大笑いした。  それから、とっさの瞬発力が効くアクションゲームや、パズルゲームは実力が均衡してて、かなりの接戦。っていうか、お互い白熱しすぎて全然勝負がつかなかったんだ。それでも、ちょっとした違いがあるからか、テトリスはユウが勝って、ぷよぷよは俺が勝った。って、これはいっそ引き分けと考えてもいいんじゃないだろうか。  あと、じっくり考えて答えをだすシュミレーションゲームは、ユウの勝利だった。  基本的には穏やかでおとなしい性格に思えたユウだったが、得意なゲームになると、それなりに熱くなって、そのギャップにちょっと萌えた。  いや、違う。  萌えるってなんだよ、それ。  ユウとやる対戦があまりにも楽しすぎて、なんかどっかが麻痺してきた気分だ。 「どうかした?」  気が付くとユウが俺の顔を覗き込んでいた。  ドキッと心臓が鳴る。 「な…なんでもないよ」     
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