一章.雪の森

3/9
前へ
/23ページ
次へ
『どこ?どこにいるの?姉さん...』 身体は芯から冷えきってしまい、頬から流れる涙を暖かいと感じることさえ出来なかった。 ザクザクと、凍りついた葉の埋まる雪の上を歩き続ける。 せめて歩き続けていないとどうにかなってしまいそうだった。 歩きながら僕は姉と過ごした暖かい日々を思い返していた。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加