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『私、本当は、ラーメンより、うどんより、蕎麦が好きなの』
「は?」
「そう言われたんだ」
水島君は、首を傾げた。
「酷くないかい?何年付き合ってきたと思う?今さらだと思わないか?」
「はぁ」
「だったら、何でもっと前に言わなかったんだよ。俺は、自分の恋人が、ずーっとラーメン好きだと思ってたんだ」
俺は、握りしめた拳をカウンターに擦りつけた。
「中本さん」
「付き合って12年目だよ、12年目」
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