プロポーズ

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「俺の知らない千佳が、まだまだいるんなら、これから教えてくれ。蕎麦も食いに行こう。これからは、お前が不安にならないよう気を付ける。俺の嫌なところは、直すように努力する。だから、矢野千佳さん。中本康の嫁になってください。お願いします」 俺は、手を差し出して頭を下げた。 「やっさん」 「お願いします」 差し出した手は、ずっと握られることがなくて、頭も下げたまま。 血が昇ってきた。
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