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神は、なんでそんなことも分からないんだ。これだから、矮小なるものは。
という顔でこっちをじとっと見た。
えーと、つまり?
「ふぅ、矮小なるものでも分かるように教えてやろう。
今まで生きていた場所とは全く違う世界で、
お前は産まれる。
ちなみにスリルがない人生など全くもって無意味だからな。
色々と準備をしておいてやろう。何、気にするでない。ただの餞別だ。
あの畜生を殺す邪魔をしたばt…ゴホン。私の慈悲深さに感謝し、
生きるとよい」
そう言うと、神は指を鳴らした。
腹が立つほどいい音がなり、
目の前がドロドロと溶けていく。
強烈な眠気を感じながら、僕は切に願った。
___どうか、どうか、叶うことならこんな変人とこれ以降会わなくてもすみますように。
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