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「この方は有名な指導者なんだよ。シンクロナイズドスイミングって見たことあるかい?」
ハムハムがこそっと耳打ち。
「そりゃ……あ、この人もしかして」
「そうそう。その人。」
ミズキンダ思い出しました。この人は日本の誇るシンクロナイズドスイミングの指導者、豆田さん。この人のおかげで、オリンピックでメダル取れました、日本チーム。
そっかあ。すごい人なんだあ。
「オーナー。意外にこの子やるんですよ。実際ジョッキーになったのが二か月前で、あのレースは人生初ですからねえ。サラみたいなはねっかえりに落馬せずに乗っていられるだけでもすごいのに、今日なんか朝四時に出たとはいえ、八時間でここまで走ってきましたから。しかも息一つ乱してない」
「へえ。いっそこの子が走ったら?ハムをジョッキーにして」
「いやいや、それはだめですよ」
ワハハと大人の会話をする二人についていけないミズキンダはぽつねーん。
おっと、ジョギングマシーン使用中のかわいこちゃんと目が合った!というかミズキンダの目はその下のマシーンへ。
「筋トレメニュー、どんな感じになりました?」
「ご要望は、こんな感じだったわよねえ」
「ああ、そうそう」
もとより遊びが大好きなミズキンダの目は、既にジョギングマシンに釘付け!
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