嫉妬

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「元気ない?どうしたの」 自分で自分を傷つけた跡は、なかなか消えてはくれない。 奏との会話も耳に入らなほど、酷く自分を傷つけた。 「ううん、何でもない。元気だよ。」 画面の向こうの奏には、私の姿は見えない。 だから、言葉で何とでも隠し通せる。 例え、私が元気が無くても。浮気したとしても。 嫉妬心は、私を酷く傷つける。 私の中の、制御出来ない私。 嫉妬したくない。そう思うほどに、奏への愛が消えていく気がした。 「嘘つくなよ。元気ないじゃん。」 それを見透かしてしまう貴方にまた引き込まれてていく。 そんなところが好きだと、消えていく愛が嘘の様に帰ってくる。 単純な女だと自分でも自覚する。 少し気にかけてくれるだけで、舞い上がるかの様に嬉しい。 その少しが恋しくて、見ず知らずの存在しない誰かにまた嫉妬するのだ。 奏には、他に見合う誰かがいる。だから、諦めろ。 心の何処かで、そう思う私が私に声をかける。 お前は醜い。奏には似合わない。クズのくせに、幸せになるな。 こうしてまた自分を苦しめるのだ。 それを何度も繰り返し、心に傷をつける。 傷つく事は、嫌いだ。 だけども、そうしていないと、今ある幸せな現状に満足出来なくなるのではないかと思考が動く。 欲張るな、今が幸せなのだと自覚しろ。 これは心の病気なのだろう。 治らない、この先もずっと 私は克服しようと努力するまで、影の様についてくるのだろう。
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