二日目

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「すわって」  いつもはしまってあるざたくを組み立てて、「ちょっと待ってて」とだけ伝えて下から麦茶とコップと、少しのおかしを持って来た。自分の部屋に入ると、なぜかタツヤの背筋がぴんっと伸びている。あまりにもおかしくて、少しふきだした。 「ぷっ」 「な、なんだよ」 「わたしの部屋で、きんちょうすることもないでしょ。ほら、図鑑とかひょうほんとか、そんなんばっかだよ。ぜんぜん女の子っぽくないし」 「――ああ、そうだな」  その背中をひっぱたいてやった。 「ったぁあっ! なにすんだよっ」 「自分で言うのはいいけど、タツヤに言われるとむかつく――」 「はぁあ?」  ふんっとふてくされつつも、タツヤと向かい合わせになって座る。あぐらをかいて、ちょうどうしろにあるベッドに背中をあずけて、真っ白な天井をあおぎみる。 「今日なんで来なかったんだよ」 「ヒメもいるしねー。それに、じわじわ宿題も追いつめられてきたし。タツヤはどこまでやったー?」 「夏休みのはじめに数ページやって、それっきり」 「はは、タツヤっぽい」 「なんだそれ――」
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