第三章 -13- 月の気まぐれ
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「どうかしたか?」 「……いいえ。ただ、話を聞いてくれてありがとう……」 消え入りそうな声で告げると、シシリアはラキエルを追い越して森の中へと歩き出した。 その背を不思議そうに見つめながら、ラキエルもまたラグナの待つ森へと帰るべく一歩を踏み出した。
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