活人探偵、登場!

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「僕のお願いは、あの時のお礼をさせて頂くことです」 僕は直立不動の姿勢を取ると、頭を地に付けんばかりのお辞儀をした。 「本当に、ありがとうございました!」 「おいおい、そりゃ謝る時のお辞儀だよ。頭を上げなって」 後藤さんは苦笑している。 何だか最近同じ様な事を言われた気もする。 「それをお伝えする為にお伺いしました。ご安心ください」まゆりさんが続けてくれる。 ぎこちなかった空気が和らいだ気がする。 僕はそろりと懐に手を入れると、謝礼の詰まった封筒に手を掛けた。 これはあなたが受け取るべき物です、と言って渡そうと構える。 「おっと」後藤さんはそんな僕の様子を察知したか、手を挙げて軽く制した。 「そいつは頂く訳にはいかねえ。アリバイが崩れちまう」ニヤリとする。 「それより探偵ならさ、なんでも依頼できるのかな。なに、運び屋をして欲しいのさ。住所も控えてるから探さなくていいぜ。そいつがお礼がわりって事でどうかな・・・」
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