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「なら、自分が描きたいと思うモノを描けば良いんじゃないかな?」
「自分が、描きたいと思うモノ……」
「確かに上手くしよう、とか人のためにしよう、とか言うのも大事だけど、一番は自分の事を大切にしないと。例えそれがどんな結果を招いても、理雄君が自分の意思で好きなように選んだ事なら無駄にはならないハズだよ」
物凄く、優しい言い方だった。
確かに俺は、上手くする事しか考えてなかったのかも知れない。
それが正しい事とは思ってたけど、そうじゃなかった。
それは、さっきの失敗が物語ってる。
なんか、スッキリした気分だ。
「あっ、私そろそろ戻らなきゃ! チーコが助けに来るのを待たないと!」
「私もー! お姉ちゃんと約束あるのスッカリ忘れてた!」
「私も、シーラが待ってるから行くね」
皆も、それぞれスッキリしたような顔で立ち上がり、元の場所へ戻ろうとしている。
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