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中山家……
「「パトロール行って来まーす」」
「おう、気を付けろよ」
理雄が見送る中、真優と真奈の二人はスィーッと上手くホウキに乗って飛んで行く。
ここ最近立て続けに事件が起きているので、村人からの要望で魔法使い達が順番にパトロールする事になったのである。
しかし、一人だけ頼りっきりな者が……
「よっしゃー、今日こそホウキに乗れるよう頑張るぞー! おっとっと…………わひゃっ! うわぁぁっ!!」
ドテンッ!!
「……万里姉はいい加減ホウキに乗れるようになれよ」
万里である。
彼女は長女であるにも関わらず、他の弟妹達に先を越されていた。
「だって難しいんだもん!!」
「ホウキに乗るなんて基本中の基本だろ? 俺、家事しながらでも乗れるぞ」
理雄はそう言ってホウキを出し、ヒョイと軽く乗って見せる。万里はそれを見て悔しそうに歯を食い縛った。
「ぐぬぬ…………見ててよ、何がなんでも乗れるようになって、そのうち皆を越えて見せる!」
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