8人が本棚に入れています
本棚に追加
/890ページ
約三時間後……
「真奈達帰って来ないな……」
「うん、そう言えば遅いね」
お腹が空いた二人は食事の用意をしていたが、同時に二人の心配をしていた。
村はそこまで広くないのでゆっくりしても一時間半くらいで帰って来れる。
それなのに万里より慣れてる二人が帰って来ないとなるとよっぽどの事があったんじゃないかと言うサインだ。
「ちょっと俺見てくる」
「え、じゃあ私も!」
「万里姉は危ないから残ってろ」
「そんな事言わないでさぁ~、家族なんだもーん。行かせてよぉ」
万里が飛び立とうとする理雄の足を掴む。
語るほどでもないと思うが、彼女は中山家一の泣き虫で、何かあればすぐに泣くため一番手を焼かせているのである。
「……はぁ、仕方ないな。足引っ張んなよ」(っつーても、もう引っ張ってるけど)
こうして、万里達は真奈達の様子を見るべく飛び立ったのだった。
そこで、とんでもない事件に出くわすとは知らずに……
最初のコメントを投稿しよう!