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「爆流玉!!」
「ギャアァッ!!」
しかし、その時理雄がサッカー技で魔女の顔を攻撃。しかもそれは見事にクリーンヒットし、魔女は勢いで横向きに倒れてしまった。
そして、理雄は指同士をゴキゴキと鳴らしながら怒りオーラを放ちながらどす黒い声を出す。
「さっさと万里姉から放れろ……さもないと」
「チッ」
「あっ、おい待て!」
魔女は舌打ちだけして、どこかへ消え去ってしまった。
結局、正体が掴めないままこの場は納まった。
「はぁ~、ありがとう理雄。おかげで助かった」
「良かった、絵を描くのが間に合わなかった時のために特訓してて」
安堵の息を漏らす万里に、理雄はサッカーボールを指先で器用にクルクルと回しながら答えた。
全く語ってなかったが、理雄はサッカーが絵と同じくらい好きで、暇さえあればリフティングするほどだ。
それが今、こんな形で役に立とうとは彼も万里も想像すら出来なかったのは言うまでもなかろう。
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